37.2

生きてた証拠. HSP 躁鬱

浮かぶ海月の夢を見た 偽物のきみがわらって

あたしははじまりの日から白痴だった。

何も知らなくて、何も理解していなかった。

 

梅雨辺りに「それ」ははじまって、

それから夏が来て祭りの提灯をみて、かき氷にかかったピンク色をあたしは綺麗だと思った。

 

秋が来て、だんだんと寒くなっていくのはまだ完全には好きになれなかったが、それに連なって温かさがあることにも気づいた。

 

冬が来て、貰っている分と人恋しくなってしまう寒さがちょうど良くなって冬が好きになった。寒さに身体がついていかなくて風邪をひいてしまった時でも幸せが後ろからちゃんと着いてきている という安心感に浸っていた。

 

春が来て、環境が変わって嬉しいことも、悲しいことも、不甲斐なくなることも経験した。初夏が近づいてきていた。

 

よく健やかなる時も、病める時も、と誓いを立てるときに言うがあたしは後者が圧倒的に多い人間で。

家族から愛を上手く貰えきれなかった とあたしは言うがそれ以前にあたしはあたしを愛する方法も知らなかったのだ。

 

やっと最近あたしはあたしを愛する方法が見えてきた。だからこそ今度は人も(今まで貰いすぎていた分も含め)本当の意味で愛せるようになりたい。それが許される行為なのかは分からないけれど、あたしが今できることはそれだけなのだ。

 

風が強い時は長いまつ毛が揺れると話す人のことがあたしはまだ、