37.2

生きてた証拠. HSP 躁鬱

スイートピーを君に

ふいに死んでみたいなと思う時がある。

あたしを好きでいてくれる恋人、両親、いつも寝ぼけてばかりいる犬、あたしのことを心配してくれる友人達。大好きだったあの人。

あたしのことを知っている人はあたしが棺桶の中に入ったって知ったらどんな感情を抱くのだろうか。

あたしは腐るほど多い人間の中の1人であるから全体的に見たらそれほど変化はなく、いつも通りすれ違う人達はこれからも生きていくのだと思う。

だが、あたしの周り という狭い世界の中でどんな変化が起こるのかを見てみたい。そして幽霊になってそれを観察してみたいのだ。

お前は変わっているね と恋人に笑われるのかもしれないがあたしがもういないことを認識して泣きじゃくる恋人を天井から見たいのだ。もちろん幽霊として。

幽霊になれば誰にも干渉されず宙にふわふわと浮いて成仏することを思いながら毎日を過ごすのだろうな。

よく自殺をしたり、未練がある人が幽霊になると聞くけれどあたしはそうでなくても幽霊になりたい。

願わくばあたしの大切な人達があたしと同じように棺桶の中に入るまで幽霊として生きて見守っていきたいのだ。